ワイナリー 2015.11.19

ビトウィーン ファイヴ ベルズ Between Five Bells

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ビトウィーン ファイヴ ベルズ Between Five Bells

産地:オーストラリア ヴィクトリア州 ジーロング Geelong,Victoria,Australia

Australia

ヴィクトリア州沿岸にあるジーロングは冷涼気候、特に南極海からの風のお陰でマイルドさを特徴としてブルゴーニュ品種を中心に名声と高めて来たエリアです。
その入り組んだ入江には5棟の鐘が付いた灯台が建ち並んでおり、ビトウィーンファイヴ ベルズは文字通りその灯台の正に中間地点に位置しています。
フロントマンはデヴィッド フェスク。5世代に渡りニューサウスウェールズのワイン輸出入で財を成した一族出身の彼は、現在のオーストラリアワインの潮流とはまるで逆行したスタイルを目指してプロジェクトをスタートしました。カリフォルニアで昔から細々と作られるフィールドブレンド、そしてフランス ローヌの英雄グラムノン。自身が働いた過去の経験をベースに、ブドウ自身が持つポテンシャルを素直に引き出す事だけを念頭に、全てのワインスタイルを決定しています。
デヴィッドの傍らで醸造に集中するのはレイ ナデソン。レイは元薬学博士。同じジーロングにあるレスブリッジ ワイナリーでオーガニック アプローチによるワイン作りをリードしています。特にブルゴーニュ品種に関してはウィリアム ダウニーに並ぶ天才と称されており、今やメーリングリストだけでワインが完売するスーパースターの一人となりました。
ビトウィーン ファイヴ ベルズは毎年違った個性を持ったワインをリリースします。
それは年の個性を表現する芸術でもあり、正に一期一会のテロワールとも言えるのです。

Between Five Bells JPN 2014
ビトウィーン ファイヴ ベルズ ジャパン

ワインダイヤモンズが誇るポートフォリオの中でも生き生きした果実味とドンリンカビリティで高い支持を集めるビトウィーン ファイヴ ベルズ(以下BFB)が作る日本限定のハウスワイン コンセプト。それがこのジャパンです。
2014年はビクトリア州全土でブドウの収穫量が激減した試練の都市。特に酷暑の初夏に冷え切った晩夏が与えたアンバランスな天候の為に結実が悪く、更には糖度が上がらずに収穫のタイミングで四苦八苦した生産者が続出しました。イノセントなキャラクターが前面に出る果実の味わいに悩むBFBの報告を受け、ワインダイヤモンズは一つのオファーを出しました。それは白も黑もブドウ品種の名前も関係無い、ルール無用でゴクゴク飲める日本だけのテーブルワインを作って欲しいという単純な内容でしたが、出来上がったジャパンを飲んでみると「我が意を得たり」と思わずニヤリとしてしまう味わいとなりました。
自社畑の若いシラーズが80%のベースとなり、ネロ ダヴォラ5%・ネッビオーロ5%・ピノ ムニエ4%・ピノ グリ2%・リースリング2%・シャルドネ2%という前代未聞のフリースピリチュアル ブレンドとなっております。

Between Five Bells Rose 2014
ビトウィーン ファイヴ ベルズ ロゼ

ビトウィーン ファイヴ ベルズ(以下BFB)が作るワインの中でも抜群の人気を誇るロゼ。ファンキーなスタイルで国内外のプロフェッショナル達に衝撃を与えてきたBFBのロゼは2014も新たなスタイルを見せてくれています。2014のロゼはシラーズが中心。混譲したのはシャルドネ、リースリング、ネロダヴォラ、そして若干のピノノワール。2011と比べてより赤い果実が鮮烈に、2012と比べるとタンニンが柔らかくより食事に合わせやすいスタイルに仕上がったそうです。2013は現地ジーロングでのブドウ収穫量が激減してしまった為に苦渋の判断でロゼを作りませんでしたが、彼のロゼを求める声が余りにも大きい為にロゼのみ幾分早くリリースしました。ピノノワールを除いた全てのフルーツは収穫されて1時間以内にプレスされます。うっすらと色付いたジュースにピノのセニエを加えてから、500lの古いパンションで野生酵母発酵をゆっくりと行い、ボトリングのタイミングを待つわけですが当然添加物の類は全て否定し、頑ななまでに時の経過を待つのみです。
2014はフルーツが非常に健全だったそうで、2013の幾分クラウディーな様相よりも若干澄み切っています。BFBのピュアな美味しさという一貫したキャラクターを守っているこのワインを楽しむなら「お日様の下で飲んで欲しいなぁ」だそうです【デビッド談)。

Between Five Bells White 2013
ビトウィーン ファイヴ ベルズ ホワイト

ビトウィーン ファイヴ ベルズ(以下BFB)は毎年同じスタイルのワインを作る事がありません。ブドウを中心とした周囲の有機農法による契約畑から最高の状態にある、その年最も美味しいとデビッドが判断した果実のみを使用してワイン作りをする為です。
BFBのラベルには全てのデータがグラフィック化されており、各チャプターはブドウ品種毎に色分けされており、除梗率・糖度・PH・畑の最高気温・最低気温・ホールバンチ率が円形のグラフとなっています。ワイン自身の味わいと個性を美しく創造的に表現したデザインはこの世界に2つと無いでしょう。基本の手法はフィールドブレンド。
生食で美味しいと判断されたブドウは一気呵成に収穫され、フィールドブレンドしながらフットスタンプでクラッシュされます。
2013は2012のスタイルからうって変って2011のスタイルに戻りました。使用したブドウはピノグリ・リースリング・ピノ ムニエ・シャルドネ。
500キロずつ収穫し、1000lの箱型ポリタンク(アンフォラと同じ効果があると言われています)と古いパンションで醸造。⻑めのスキンコンタクトを行った為に若干オレンジの仕上がりとなっています。
微かにクリーミーでフェノリック。銅色掛かったメイヤーレモンを思わせる色あい。今年もやってくれてます。

Between Five Bells Red 2013
ビトウィーン ファイヴ ベルズ レッド

ビトウィーン ファイヴ ベルズ(以下BFB)は毎年挑戦的かつ人々の予想斜め上なブレンドをリリースして来ますが、このレッド2013は多少例外と言えるかも知れません。ワインを包括的に俯瞰した際「最高のワイン」等と断言してしまう事は配慮の足りない人間のする事だと話すBFB。しかし2013年は全ての畑を細やかにチェックしつつフルーツを口に運び、スタッフの誰しもがこう思ったそうです。過去3ビンテージで作ったどのワインよりも2013の赤は最高の出来になるだろうと。
過去に作った全てのワインはどれも複数の品種をバランス良くメランジェしたブレンドワイン。しかし2013はその殆どが自社畑のシラーズとなりました。ほんの僅かに同じ畑に植えられたネグロアマロとネロ ダヴォラ等が若干加えられましたが過去自社畑のブドウだけでワインを醸造出来たのは2013のレッドのみなのです。例年と比べて著しく熟した畝と、それに反する様常に日陰に隠れる様に実を生らした畝。それらのコントラストを出す様に2013は密閉式のスティールタンクで醸造しました。1/3の量に当たる完熟した全房を下部に、そしてそれを覆う様に除梗したシラーズを上面にレイヤーさせたそうです。結果として生まれたワインは実にクラシック。
グラスに注ぎ、時間が経つにつれ様々な表情を見せてくれるだけでなく、実にジェントルでゴクゴク飲めてしまうのは相も変わらずですが。

Between Five Bells H-Cote 2014
ビトウィーン ファイヴ ベルズ エッチコート

ビトウィーン ファイヴ ベルズ(以下BFB)は毎年同じスタイルのワインを作る事が無いクリエイティヴなワイナリーですが、それは只管に「飲む悦び」を追求するデビッド フェスクの哲学に基づくものです。エッチ コートは所謂超プレミアムレンジワインの生産地として知られるヒースコート産のブドウを使用しており(ジャスパーヒル、ワイルドダック クリーク等のワイン評論家が賞賛する数々のワイナリーがあります)、深読みすると高いアルコールを伴った強烈なインパクトワインなのでは?と思わせるかも知れません。しかしデビッドの哲学はここでも見事に貫かれています。
ラベルに収穫したブドウ畑や酸・糖度等をデータ化してグラファイズしたビジュアルを表現したレギュラーシリーズに対し、このエッチ コートは味わいを重視した絵柄が描かれます。生産2年目の2014はクーベルチュール チョコレートにリェリーやミントといったハンドスケッチが描かれていますが、それらはデビッドがワイン自身から感じ取ったアロマのキャラクターであり、味わいを真摯に追求した結果です。
グラムノンに心酔しフランスに渡り、後にカリフォルニアのフィールドブレンドに影響を受けたデビッド。混醸で生まれるスムースでベルベットの様な味わいはネグロ アマロ、ピノグリ、ネロダヴォラが織りなすタペストリーです。

Between Five Bells Nebbiolo 2014
ビトウィーン ファイヴ ベルズ ネッビオーロ

ビトウィーン ファイヴ ベルズにとってワイン作りに於けるプライオリティとは「美味い液体を作る」事。特に国際品種では無くオルタナティヴ品種に心惹かれているデビッドは永らく陽の目を見ない品種に心を割いて来ました。
ワイナリーから車で40分程の距離にあるピレニーズ地区。デビッドはこの生産地で著名なとある畑でネッビオーロと恋に落ちました。それは名門テルラートとシャプティエが管理して来たマラコフヴィンヤード。実験的に植えられていたネッビオーロは見向きもされずにシラーズだけが寵愛を受ける同地で育つ果実が持つキュートなキャラクターに魅了されてしまったのです。
デビッド曰く「ネッビオーロは全面に出る様な果実感が無いんだ。だからワインメーカーの個性も反映しやすい。それはピエモンテで生まれる数々の素晴らしいワイン達が実証してくれているから既に周知の事実かも知れないんだけれど、とにかく俺が作るネッビオーロはBFBらしいバランスの良さに溢れてる。それに何て言ったってチャーミングなんだ」と。ラズベリーとグリオット、そしてサクランボウが描かれたラベルを見ればそのキャラクターは言わずもがな。480本しか作られなかったにも関わらず、デビッドの手違いでその半数が日本にやって来たのは幸運としか言えません 笑。

ジャパン2014

(ビトウィーン・ファイヴ・ベルズ)

JPN
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テイスター: 宮地英典

タイトなタンニンと酸、艶やかな質感。ヴァイオレットを思わせる果実味と アクセントとしてのワイルドさ。複数品種ゆえか混沌としている。決して陽性のワインではないが、粗削りの才能、方向の定まらない情熱を感じ、ある種セカンドワイン的立ち位置のワインとしては大変興味深い。2015/10/8

評価:★★★+

レッド2013

(ビトウィーン・ファイヴ・ベルズ)

Between_Five_Bells_Red_2013
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テイスター: 田中克幸

タンニンの粒が大きく質感に暴れがあるが、クッキリとした酸、密度の高い果実味、スパイシーな香りの複雑なコントラストが興味深く、動的なバランスが感じられる。2015/10/8

評価:★★★+

テイスター: 宮地英典

ジャパン同様、ヴァイオレットカラーの果実味、小粒のスパイスが絶妙に絡まりながら酸が輪郭を形づくり、全体をタイトにまとめあげている。 豊かな果実味ながらどこか陰があり、祭りのあとの静けさを思わせる。 1日を振り返るような夜にゆっくりと楽しみたい1本。2015/10/8

評価:★★★+

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