ワイナリー 2015.11.17

ジ・アイリー・ヴィンヤーズ The Eyrie Vineyards

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ジ・アイリー・ヴィンヤーズ The Eyrie Vineyards

アメリカ / オレゴン州
ウィラメット・ヴァレー、マクミンヴィル
McMinnville, Willamette Valley
Oregon State / USA

Oregon State

設立:1966年

オーナー:ジェイソン&ダイアナ・レット

醸造家:ジェイソン・レット

自社畑:24ha

年間総生産量:7,000ダース

オレゴンワインの夜明け

”ピノ・パパ”の愛称で親しまれていたジ・アイリー・ヴィンヤーズ創設
者デイヴィッド・レットは、オレゴン州ウィラメット・ヴァレーに初め
てピノ・ノワールを植えたパイオニアとして、オレゴンワイン産業界
の語り草となる象徴的人物です。

シカゴで生まれ、ユタ州ソルトレイク・シティで育ったデイヴィッド
は大学で哲学を学んだ後、歯科医になるつもりでしたが、ある夏、ナ
パ・ヴァレーを訪れた際にワインの世界に惹かれ、ワインメーキング
の道へ進むことを決意しました。

1964年、25歳でUCデイヴィス校を卒業したデイヴィッドは、ヨー
ロッパのワイン産地を調査した後、同年の暮れに後に妻となるダイア
ナと3,000本のブドウの挿し木を携え、カリフォルニアからオレゴン
へと向かいました。翌1965年、ダンディー・ヒルズに9haの土地を見
つけ、そこにナパ・ヴァレーの畑とUCデイヴィス校からかき集めたピ
ノ・ノワールとピノ・グリ、シャルドネの挿し木を植えました。これが
ウィラメット・ヴァレーにおける初めてのピノ・ノワールの植え付け
で、ピノ・グリはアメリカ初の植え付けとなりました。

ワインオリンピック 1979

1979年仏グルメ誌ゴー・ミヨが世界各国のワインを集めてパリで開催
したワインオリンピックのピノ・ノワール部門において、75年ジ・ア
イリー・ピノ・ノワール(現サウスブロック・リザーヴ)がブラインド
試飲で10位に入賞したことで、オレゴン・ピノ・ノワールの存在が世
界へ知れ渡りました。この結果に疑いをもったボーヌのジョセフ・ド
ルーアン社は翌年、同社のグラン・クリュ、プルミエ・クリュのワイン
を集め、ブラインド試飲の再試合を行います。そこでもジ・アイリー
の同ワインがベスト2となり、オレゴン・ピノ・ノワールの確固たる真
価が認められました。この2つの快挙は全米で大きく報じられ、その
後、デイヴィッドにつづいて、何人ものパイオニアがオレゴンへ渡
り、ワインを造ることとなりました。

自然に徹した造り

ダンディー・ヒルズに5つある自社畑はすべて有機栽培により育成さ
れ、開墾当初に植え付けた畑からは長命なリザーヴ・ワインが造られ
ます。ワインはすべて自生酵母で自然発酵させ、ピノ・ノワールは
500Lの旧樽で熟成されます。ピノ・ノワールは淡い色調で、ミネラ
ルに富み、繊細で、数年寝かせるとすばらしい熟成味を醸し出しま
し、またシャルドネ・リザーヴも同様に、ミネラルに富み、長期熟成
に耐え得る資質とクオリティを兼ね備えています。

受け継がれるサクセス・ストーリー

2008年9月にデイヴィッド・レットが享年69歳で逝去した後、次男の
ジェイソン・レットがワイナリー経営と栽培・醸造を受け継ぎ、それま
でと変わりないスタイルで、ニュアンスに富み、長期の熟成に持ちこ
たえるワインが造られています。ジ・アイリーの名は最初にブドウを
植えた畑に高くそびえる松の木に鷹の家族が巣を作り、宿ったことに
由来しています(eyrie=高巣)。
醸造所は60年代、マクミンヴィル市街地の七面鳥の加工処理所を改
築したもので、近い将来、ダンディ・ヒルズの畑に隣に新しいワイナ
リーが完成する予定です。

ピノ・グリ2013

(ジ・アイリー・ヴィンヤーズ)

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テイスター: 田中克幸

あまたのピノ・グリ、とりわけ一般的なオレゴンのピノ・グリとは隔絶した、整った気品と静かにそして力強く昇るエネルギー感と精密でなめらかなミネラルと酸。当然のごとく、グラン・クリュの味。2015/10/8

評価:★★★★

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