7月6日に麻布十番で開催されたローヌワインの試飲会。
珍しく田中克幸さんとご一緒することになりましたが、意見があったのがリーズナブルなワインの方が美味しいという点。
気に入ったのはトップ写真のヴァケイラス2013/シャルボニエール(¥3,800)をはじめ三つほど。こちらは石灰質を含む小石交じりの粘土質。この造り手も当然シャトーヌフも造っていますが、リーズナブルなワインの方が肩の力が抜けていて、気軽に楽しめます。
ローヌのワインはアメリカが大きな市場という事もあり、どうしても抽出が濃く、色調の濃い大柄なワインになりがちです。そう思うと、シャトーヌフ・サテライトといえるクリュ、ジゴンダスやヴァケイラス、ラストーあたりはもう少しワインショップの棚に並んでほしいところです。
ドメーヌ・コンビエのクローズ・エルミタージュも同様に写真のスタンダードライン(¥3,900)の方が軽やかで、上級キュベの”キャップ・ノール2013”よりもしっとりと親しみやすい。シラーって酸のある品種っていう認識、意外とないんですよね。やはりアメリカの影響かと思うと、少し残念な気持ちになります。ワインバーやレストランでもこういったシラーって、品種のイメージに比べると、物足りなく捉えられて伝わりにくいのかもしれません。細かい解説は田中さんがしてくれてますね。
そして田中さんも絶賛していた北ローヌのミュスカ2014/ジャンヌ・ガイヤール(¥2,700)。北ローヌって良いテロワールも、そうでもない畑もどこか陰のあるようなワインの印象が強いですが、こちらは陽性のワイン。溌溂としていて、きらびやかな果実味は品種の個性でしょうか。
「夏こそ」というテーマ、楽しませていただきました。より季節感をワインに絡められるようになるともっとワインが好きになるんだろうなぁと思わせてくれました。